日曜日, 9月 17, 2006

(韓国)そりゃ少子化は進むよ

 これは韓国についての事例だが、読んでいて「そりゃあ少子化は進んでもしょうがない」と思った。厳しい受験戦争(高い教育費)といったことばかりが少子化の元凶とされるが、次に挙げる二つの要因も大きく影響していると思う(韓国語が読めるわけではないので、英語のソースから入手した情報ではあるが)

●中絶の横行
 手元にある2002年4月18日付の韓国中央日報(ネットの日本語版)によると、「配偶者のいる15歳から49歳の女性の43%が、人工妊娠中絶の経験を持っている」という(女性の43%ではなく、”配偶者のいる女性”の43%である点に注目!)。妊娠可能な年齢のほぼ上限である45〜49歳のグループではなんと51.7%に達する。

 韓国人女性に「みんな中絶しているんでしょ?」と訊くと、自分の国の悪いことは絶対に言わない(特に日本人に対して)人たちだけに即座に否定するが、数字は素直だ。

 もう一つ、中絶が横行している決定的な証拠として、男女比のいびつさ、それも第一子と第三子など生まれた順番で異なる男女比がある。ある英語の資料によると、
「At 107.7 boys per 100 girls, the sex ratio at birth is approaching the normal range (103-107), but for a third child it is 127.7:100」となっており、第一子の男女比は世界平均並(と言っても上限値)の107:100なのに、第三子になるとなぜか127:100になると指摘している。

p.s. 余談だが、例の正論で婚外子を奨励した竹内久美子氏が「女は年齢が上がると男児を出産しやすくなる」などと持論を展開しているが、この論理には穴があることが韓国の例からも良く分かってもらえると思う。国を問わず様々な国で伝統的に(第一子、第二子と女が連続して生まれると)第三子も女だった場合に中絶(出産直後の殺害も含めて)してきただけなのかもしれないからだ。

●避妊手術の横行
 どれくらいの人が避妊手術を受けていたのか、数字は手元にないが、韓国では2004年まで卵管や精管を縫い塞ぐ手術が国の保険まかなわれていたという。
 欧州のカトリック信者の家族でよく見かけのは、子供がすでに二人いる夫婦に10年ぶり、あるいは15年ぶりとかで子供が生まれる光景だ。もちろん、(コンドームやピルを使った)避妊や中絶をしないからこそこうした「神に祝福された子」が偶然生まれてくるわけだが、避妊手術をしてしまったら、もやはこのような子が生まれる余地は(縫合の失敗がない限り)ほぼゼロになってしまう。それを国家が二人っ子政策というプロパガンダとともにバックアップしたりすれば、子供が減らない方がおかしいというものだ。

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